バレンボイム、音楽について語る
私の記事に何度か登場させていただいているアルゼンチン出身のユダヤ系の指揮者でピアニストのダニエル・バレンボイム。世界屈指の人です。その人が中国のピアニストラン・ランにマスタークラスの指導をしていた時の動画です。
聴衆に質問か意見はないかと聞いたところ、最初にメガネをかけた若い男性が質問をしました。
「ベートーヴェンのソナタの重要な点はどこでしょうか。他のソナタと比べて」
それに対してバレンボイムは「難しいね」と言ったあと、「正直言ってその質問には答えられないな」「音楽とはそれぞれ相違点を指摘するものではなく、音楽とはすべての要素をまとめるものです」つまり、統合ということです。短くまとめてしまうと統合でなければ音楽ではなくただの音です、とのこと。ベートーヴェンも微笑んでうんうんとうなずいていることでしょう。
そこで私の父のことを思い出しました。バッハやベートーヴェンを敬愛してやまない父はショパンをバカにしていたし演歌を「男と女がどうしたとか、ネガティブな内容だ」と批判していました。まあ若い頃は「明るくて健康的な」うたごえ運動をしていた人ですからね。私はショパンをバカにされるのには傷ついたけど、父の言うことを真に受けて演歌には批判的でした。ブルースの女王淡谷のり子さんの影響もあったと思います。
まあそういうことで演歌に関しては私も間違っていたんですわ。自らの愚を白日のもとにさらすようなものですが。
バレンボイムは音楽について言ったけど、これアートにも言えるし、国とかにも言えるのではないかな。あらゆることに言えます。
バレンボイムは音楽以外のジャンルで活躍している人とも積極的に対談しています。マルチな活動していますね。
ということで今日は告白の日です。
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