フィンランドのオーケストラがストラヴィンスキーを演奏する意味
今日シェアさせていただくのはエサ=ペッカ・サロネン指揮、フィンランドラジオ交響楽団が演奏するストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」の動画。1年前にYouTubeにアップされた動画ですね。
サロネンはフィンランドの指揮者で2020年からサンフランシスコ交響楽団の音楽監督。また、ロサンジェルス・フィルハーモニックの桂冠指揮者です。
「春の祭典」はロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーがセルゲイ・ディアギレフが率いるバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)のために作曲したバレエ音楽。1913年5月29日にシャンゼリゼ劇場で初演された時は音楽と振り付けの前衛的な性質がセンセーションを巻き起こし、長いことそれが「暴動」と言われていました。今なんて「ブラボー」の声さえ出るんですけどね。
ちなみにアメリカの指揮者、作曲家、ピアニストのレナード・バーンスタインは子どものためのコンサートでストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、「春の祭典」は子どもに好かれる、とくに「ペトルーシュカ」はとおっしゃっていました。
さて、フィンランドのオーケストラによって演奏されたストラヴィンスキーの「春の祭典」の動画ですがこれについた1年前の英語のコメントがすべてを説明しています。「今フィンランドとスウェーデンはある人とある戦争のためにNATOに加盟することを決めた。でも私たちはまだロシア音楽、ロシアの作家、ロシアの人々を愛している。ここにエサ=ペッカとフィンランドラジオ交響楽団の素晴らしい演奏」というようなことをおっしゃっています。たぶんこの人自身がフィンランド人なのでしょうね。
フィンランドといったら帝政ロシアの圧政に苦しめられて独立運動が起こった歴史がある国ではないですか。シベリウスの「フィンランディア」という曲が有名ですよね。
音楽には国境がないという言葉の意味をこんなに信じたことはないです。
読んでくださってありがとうございます。